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斎藤家 口寄せ巫女 職業 巫女 防衛陣 稲葉山城 構成 名前 職業 レベル 開始時付与 使用技能 口寄せ巫女 剣巫女 50 口寄せ巫女 剣巫女 50 口寄せ巫女 剣巫女 50 知恵者 陰陽師 50 ▲ 神官兵 神主 50 ▲ 反射結界 足軽補給隊 薬師 50 ▲ 口寄せ巫女 剣巫女 50 特徴 霊視もち 変装・変身薬は無効。和みの唄・説法は有効。 合戦中は不在 口寄せ巫女の通常攻撃は防御350くらいの忍者でダメージ1100くらい ドロップアイテム 口寄せ浄衣 その他情報 名前 コメント
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【イベントA 闇苺の販売】 風の国では妖夢の手により苺の売買及び栽培が禁止されている。 その為、非合法な苺が裏で販売されているらしい。販売者は西行寺幽々子。 レミリア村からヘビイチゴを輸入できることに。 【情報B 秀吉ルート】 海路より陸路を優先する風の国。しかし秀吉の領地は海路が重要。 命蓮寺でも海軍でもない独自の密輸ルートがあり、火の国や氷の国と取引をしてるらしい。【イベントC 秀吉の隠し倉庫】 他国からの密輸品を仕舞っておく倉庫が敷地内にあった。 ゾンビーランドに一筆書いたので、そのうち秀吉から感謝されることだろう。【情報D ドラゴンスター】 風の国のどこかに謎の武道場がある。そこにいる武人を倒すと貰えるらしい。 道場は移動しており、どこに出現するのかは不明。【情報E 上昇気流で空島に】 風の国の上にはもう一つの国があるらしい。そこには鐘があるとかなんとか。 死屍累々で素敵な領地の上昇気流に乗れば辿りつける。エスデス曰く、気球で行け。【イベントF 世界樹の迷宮】 広大なもみじの領地にあるダンジョン。全10階だが5階までショートカットするルートがある。 現在の最高到達地点は8階。攻略者はアティ。アリアドネの糸は必須だがリスは殺せ。【情報G 永遠亭】 モンスターな形の領地にある迷いの竹林。その奥地に医者のいる不思議な屋敷があるらしい。【情報H 蛙の神様】 淫乱なカエルの領地のカエル達を統率する神様がいるらしい。【情報I 伝説の剣】 つるぺたなハンマーの領地に伝説の剣が刺さっている。それを抜いた者はいない。【情報J デスクロック第2位】 消去【情報K ユフィとスザク】 どこかの領に居ると言われていたが、実際は王族に軟禁されているらしい。【情報L コロシアム】 官能的な砂糖の領地にある。ただ今、最強決定戦開催中。賞品は貴重なアイテムと宝貨5枚。【情報M 革命軍と幽々子】 革命軍と西行寺幽々子には繋がりがあるらしい。という噂。【イベントN 踏み苺の回避方法】 苺嫌いな泥沼の領地へ入るには踏み苺をする必要がある。 しかし苺審問官に『西行寺様へのお参りです』と言えばスルーしてくれるそうだ。理由は不明。【情報O 西行寺ルート】 闇苺などを仕入れるルートがあるらしい。
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闇巫女 闇巫女 BLACK LiLiTH 06/01/27 主人公は異界に住まう鬼。契約に従い彼に捧げられた巫女。しかし、彼女のもくろみは、 主人公の隙を突き、その寝首をかくことにあった。彼女の意図を察した主人公は、それを 逆手に取り、彼女を淫獄絶頂地獄の罠にはめる。 ----------------------------------------------------------------- (名無しさん@2ちゃんエロゲ板) Black Lilithの新作「闇巫女」 http //www.getchu.com/soft.phtml?id=229505 闇巫女として堕落させ、自らの子を孕ませ眷属を増やしのところにちょ っとだけ期待。 ----------------------------------------------------------------- (名無しさん@2ちゃんエロゲ板) げっちゅ屋の闇巫女のサンプルCG更新 うち1枚にボテっぽいのを発見 とは言え触手 相手っぽいから ここの住民にどれだけ受け入れられるかは分からないけど ----------------------------------------------------------------- (名無しさん@2ちゃんエロゲ板) Lilith 黒 OHPで闇巫女情報更新。蟲による托卵シーンが一部公開されてるっす。 ----------------------------------------------------------------- (名無しさん@2ちゃんエロゲ板)ボリュームはいつも道理。台詞は基本的にB2(中に 出してもあくまで堕落させることが目的なので)、堕落した最後のほうでA1っぽいせり ふがあるけど、ま~堕落してるからなので。ボテバラCGは母親単独のと母娘のが在るけ どHはなし、その後触手と甲殻類っぽいものを出産します。
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戦巫女 清浄なる神の御霊をその身に降ろす、神に仕える巫女達です(男性もなれます)。 戦闘用の祈祷と神楽舞の他、武器戦闘術も修得しています。 出身世界 サムライエンパイア ジョブ修正 ジョブ POW SPD WIZ 世界 ユーベルコード 戦巫女 6(3) 2(1) 12(6) サムライエンパイア 巫覡載霊の舞
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満月の夜に吸血鬼は力が増すと言われるが、 別段他の日に、調子が悪い訳では無い。夜は 妖しの時間であるが故、彼女らは夜の女王として 君臨するのである。他の妖怪にとっては迷惑であり、 勿論他の人間にとっては脅威である。 彼女がその人間を見つけたのは、普段行かない勝手口の所であった。 偶々メイド長を捜していた時に、霧雨商店からの荷物を司厨員に渡していた 彼に彼女は引き込まれた。普段の彼女の口癖を使うならば、 正に運命なのであろう。 弾幕はパワーであると白黒の魔女は言う。弾幕は力の象徴あることを合わせれば、 即ち力は権力に直結する。強大な妖怪はまま欲望に貪欲であると言われるが、 寧ろ幻想郷では妖怪が好き勝手に、横車を押すどころかスペルカードで粉砕 する現状を表しているのであろう。彼女もご多分に漏れず、彼を物にしようと 考えるのであった。 彼女はまず、腹心のメイド長に命じて彼の身元を探る前に、 メイド組織の二番手である副メイド長に、彼の身元を尋ねた。 時には主君に忠実でありすぎる咲夜に迂闊に尋ねれば、もし 彼が誰かの恋人であった時に、一を聞いて十を知る彼女は自分の思いを悟り、 事を勝手に進めてしまう事があり得たし、万が一彼が咲夜の恋人であった 時には、咲夜が断腸の思いで彼を諦めることが心配であったためである。 そういう風に部下を思いやる主君であると自分に言い聞かせているが、 実際心の奥底では、咲夜が自分に銀色のナイフを突き立てる恐怖が、 ゆらゆらと浮かんでいたことは、彼女自身が一番良く知っている事であった。 副メイド長に確認した結果、晴れて彼に誰も恋人が居ないと知ると、 彼女は信じてもいない神に感謝して、彼を手に入れよう と震い立った。最も、紅魔館の中に恋人がいない事を確認しただけであり、 その他の場所に居ようとも、排除する積もりであったのは、現人神が かつて言ったという、幻想郷では常識に囚われてはいけない、という リバイアサン万歳の精神に基づく物であろう。 気分が良くなった彼女は大声で咲夜を呼びつけ、彼の身元を調査させた。 そして彼が人里に居る普通の人間で、特に後ろ盾も無い事を知ると、早速メイドに 命じて彼を誘拐する。魔女の秘薬を使ったり、彼女が自分から出向いて交際を 求める等という、穏健な手法を使う素振りは一切見せない姿は、 運命を操る彼女が運命に囚われている形を、はっきりと示しているのであった。 誘拐した彼を、自分の部屋に備え付けた特注の檻に入れ、彼女は暫く 飽きずに彼を眺めていた。丁度子供が自分の宝物を一心にに眺めているように、 彼女もじっと彼を眺めていた。子供のように自分だけの世界に浸り、 誰にも渡すまいと独占欲を滾らせながら。 数刻程して彼が目を覚ますと、彼女は笑顔で彼を浚った事を告げる。 最初彼は混乱していた物の、状況が飲み込めると彼はここから出すように 告げてきた。勿論彼女が男の申し出を撥ね付けると、やがて交渉から抗議に 変わり、最後には檻を揺らさんばかりに暴れるが、朝になって眠くなった彼女は、 一睨みして黙らせた後に、さっさとベットに入ってしまった。 夕方になり彼女が目を覚ますと、メイドが檻と男を掃除したのか、執事服に なった男が横たわっていた。昨日とはうってかわった彼は、彼女に対して 粘り強く解放するように交渉するが、彼女は全く取り合わない。それどころか 彼に対して結婚式は和洋どちらが良いだの、新婚旅行は外界に行きたいだの、 見当外れの話ばかりしており、彼はすっかり参ってしまった。 三日目になり監禁生活に衰弱した彼が、泣き落としとして彼女に自分には 恋人が居て、心配しているから返してくれと告げると、 彼女は初めて驚いたような表情を見せた。男が怒っても頼んでも暖簾に腕押し であった彼女が、反応らしい反応を返したため、男はこの手があったと思い 熱弁を振るうのであるが、暫く中空を見つめていた彼女が、突然気味の悪い 笑顔を浮かべておもむろに檻を開けるのを見て、男の期待は非常に高まった。 鬼も目にも涙(相手は吸血鬼であるが)という諺を男が噛み締めていると、 彼女はその細腕からは想像できないような怪力で男を押さえつけ、 首筋に唇を近づけ鈍い痛みがすると、非情にも男は気を失ってしまった。 彼女は男から適量の血を吸い取ると、早速メイドを呼んで計画を練らせるの であった。一件落ち着いているように見られるが、血のような紅い槍を片手で回し、 頻りに唇を舐めて、人里に飛ばした分身の蝙蝠からの情報を受け取っている姿は、 運命を捻子曲げてでも達成しようという、強い意思が見られた。 四日目の早朝に男は、聞き慣れた声で起こされた。彼が痛む首筋を押さえて起き上がると、 そこには監禁相手に、恋人だと語った女性の姿があった。女性は彼に対して、 彼が行方不明だと聞いて、方々を捜してたどり着いたこと、自分も彼の事を実は好いている ことを告げ、この屋敷から脱出しようと檻を一瞬で開けてしまう。彼が一晩 揺らしてもビクともしなかった戸を、忽ち開けてしまった彼女に目を白黒させるも、 こんな好機は二度と無いと、彼女の手を取り檻を抜け出すのであった。 屋敷を知り尽くしているような彼女の案内に、男は順調に進んでいくが、 段々奥に進んで行く。不安げな顔をする男に、彼女は秘密の抜け道が有ると言って 励ましながら、階段を駆け抜ける。そして重厚な扉の前で、-ここを抜ければ秘密の抜け道 があるが、少々厄介な妖怪がおり、五体満足とは行かないかも知れない-と彼女は男に告げ、 私がどんなになっても、愛して欲しいと告げる。普段憧れていただけの存在が、 自分の為に命すら掛けるという言葉に男は一も二も無く頷き、彼女に口づけた後、 -二人何時までも一緒だよ-と柄にもない台詞を述べる。微笑んだ彼女の手を取り、 部屋に入ると、そこにはステンドグラスと大きな十字架が掛けられていた。 出口の魔方陣が有るはずが、結婚式の会場に辿りつき、男は狼狽えて周囲を見る。 隣の彼女を見ると、いつの間にか自分を閉じ込めた彼女になっており、男は反射的に 手を振り払おうとするが、手はしっかりと握られて離れない。そのまま祭壇の前まで 連れてこられると、紫色の髪の女性が祭壇に立ち、二人の結婚を認める事を厳かに 告げる。彼女が、-どんなに成っても愛してくれると言ったよね-と言いながら 微笑んだ姿を見て、漸く彼は「彼女」が殺されたことを理解したのであった。 吸血鬼は人間なんかには及びもつかないような力を発揮する。例えば真夜中でも、真昼のように 活動したり、例えば血を吸った人間に化けたり、例えば日傘があれば、夜が明けて 真昼になっても活動出来たり。
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東プロ頂点決定戦(第三回興行) 注意!! 本イベント試合は東方プロレス前後大会に重大な影響を与えた訳ではありませんが 未視聴の方、ネタバレを嫌う方、各選手へ強い思い入れのある方は 安易な気持ちで閲覧されないよう十分な心持ちをお願いします。 また如何なる不具合・不満が発生しようとも 当Wiki及び東方プロレス運営サイドでは一切の責任を負いません。 くれぐれもご注意ください。 顛末 東方プロレス第三回興行にて執り行われた、記念すべき初代LSW王座決定戦。 第二回興行で行われた予選の勝者である、博麗霊夢vsレミリア・スカーレットという、まさに頂点決定戦。 楽園の素敵な巫女vs永遠に幼き紅い月という、現在でも東プロのトップをひた走る2人の初対決である。 試合内容 試合形式 青コーナー 赤コーナー シングル レミリア(紅魔館) 霊夢(正規軍) 試合結果 ○霊夢 20分38秒 夢想封印 レミリア● 後半は終始レミリアが攻め続けていたものの、 霊夢がレミリアのボディスラムを回避>レミリアが霊夢を見失った所へ夢想封印で3カウント。 頂上決戦としてふさわしい、20分にも渡る濃密な試合はその何倍にも思える時間を感じさせた。 イベント結果 トーナメントを制した霊夢が、初代LSW王座を獲得。 後述 試合後、レミリアがカウント2を主張も判定が覆るはずもなく、LSWベルトが霊夢に贈呈された。 しかし当の霊夢はベルトよりも賞金が目当てだったため、賞金を要求したことが会場の笑いと戸惑いを誘った。 また四季映姫大会本部長よりタッグベルトの創設が告げられ、これもまたトーナメントでの王座戦が行われることになる。 このページを編集
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神無月の巫女 エロ総合投下もの 神無月の巫女 第5.7話 「狙われた歌姫」   (なんて無様なカッコで走っているんだろう!この自称一流アイドルのコロナ様が!) 今日は、ほんとはアタシの華麗なステージになるはずだった。 やっぱ、しけたド田舎のガッコの学園祭なんて舞台に選ぶんじゃなかった。 力の限りアタシは迫り来る、ソイツから逃げた。 ソイツは余裕綽々の笑みで、息一つ乱さずに猛然と追いかけてくる。 喉も鍛えて肺活量もあるアタシが、こんなぜーぜー、いってんのに。 ココ最近はライブもなく体力も衰えていたし、それに元から基礎的な運動能力の差 ってヤツなのか? (ちくしょー、七の首とのバトルで体力消耗したのが、まずかった) 絶体絶命の大ピンチ。 愛機ファイナルステージさえあれば、追っ手は簡単に捻り潰せる。 けれど、ここは狭い学園でロボバトルには地理的に不利。ターゲット一人のために 無駄な破壊工作は行わないってのが、悪の組織のお約束。それに今日はもともと肉 弾戦という条件付で出撃許可が下りたんだから、勝手に予定変更したら二の首ミヤ コの大目玉くらっちゃう。そんなこんなで尻尾巻いて逃げまくってりゃ、そのうち 諦めるだろうってタカを括っていた。 かなり学内の外れまで駆けて来ると、舗装された通路からうっそうと雑草の茂る 一本の脇道が見えた。振り返ると、敵の姿はもう消えていた。どうやら、やっと 引き離したらしい。アタシは少し歩を緩め、肩で呼吸を整えながら、蛇のように うねったその道を辿る。視界に飛び込んできた古寂びた教会へ、誘われるように 逃げ込んだ。 ここは確かシスターの管轄領域。扉に鍵が掛かっていなかったのなら、シスター がいるはず。もう安全だと胸を撫で下ろす。 不気味にステンドグラスから洩れる光を頼りに、薄闇の中をそろそろと歩む。こ んなとき、あのバカ猫ナースみたいな眼がありゃ便利なのに、なんて考えるほど 心に余裕もできた。 壁伝いに進んでゆくうちに暗がりに目が慣れてきたのか、この空間の一角に壮麗 なつくりのパイプオルガンが見えた。 そして、それに腰掛けている長髪の女の後姿も。 アタシはもはや安心しきって、ゆっくりとその人影に近づく。 「二の首いたの?巫女抹殺の任務はさ、あと一歩のとこで果たせなかったけど… 次にこの落とし前きっちりつけるつもり。派手にロボで暴れてないから、アンタ のこの教会も巻き添え食らってないし……」 正面切って弁解すんの恐かったから、アタシは二の首が振り向く前に、オーバーな 身振りで悔しがってみせ、ごたくを並べはじめた。 無言のまま二の首は、おもむろにパイプオルガンを奏ではじめた。空気を震わすよう に重厚な楽の音が闇へ広がってゆく。畳み掛けるようなパイプの音色に口を閉ざされ、 耳を傾けていると、どんどん不安が渦巻いてきた。 「…ねえ、ちょっと怒ってんの?二の首。返事くらいしたらどうよ」 アタシは無視されるのが大嫌い。おまけに宗教音楽なんてアタシの耳にそぐわない モン聴かされて、少し苛立っていた。 一楽章ほど演奏を終えて、再び堂内にしばし静寂が戻る。ほどなくして凛とした女 の声がその小休止を破った。 「このパイプオルガンは調律が全くなってないわね。鍵盤が重くて弾きにくい…」 「アンタ、一体、誰よッ?!」 予期しない回答、そして余りにも低い声に、背筋が凍りつきこめかみに汗が流れた。 「ごきげんよう。お待ちしていたわ、売れない歌姫さん」 暗闇から浮き上がるように現われた人影は、アタシのよく知っている褐色の肌の修道 女じゃなかった。その正体は、雪女みたいにぞっとするほど白い肌で、ミヤコよりも はるかに潤いのある豊かな漆黒の髪をもつ少女。誰もが認める学園のアイドル、姫宮 千歌音――ソイツはアタシが今、一番会いたくない人物だった。アタシよりいい意味 で目立つこの女、最初に見かけたときから気にくわず、アタシは密かに闘争心を掻き 立てていた。 「主題や旋律が次々と各声部に現われ、追いかけるように進行するバッハの小フーガ (遁走曲)、私たちの逃走劇に幕を下ろすにはぴったりの名曲ね…お気に召したかしら?」 月の巫女は学園服のスカートの襞を乱さないように、お上品ぶって椅子から立ち上がった。 「――なッ?!月の巫女!どうして、ここに…?!」 「今日は学園祭でたいていの建物は開放されている。貴女の逃げた方向で普段から 人気がなく、何もイベントが催されていないのはこの教会しかない。だから、裏手 の出口から侵入して先回りしていたのよ。オロチの不穏な気配も残っていたし、巫 女としての直感がここへ導いたのかもね」 取り澄ました微笑みが浮かべ、月の巫女は澱みなく言葉を連ねた。 見事な推理力と嗅覚だわって、感心してる場合じゃない。ハードな追いかけっこで 身も心もクタクタだったのに、またここでガチンコするわけ?もしかしたらケリを 着けるため、わざとここへ追い込んだのか。だったらヤツの手出しできない人ごみ に紛れ込んで学外に逃げた方が良かった。 アタシは舌打ちした。 「アンタ、相当しつっこいわね。アタシ、アンタに用なんてないわよ?」 「オロチ四の首、貴女は私の一番大事なものに傷をつけた…許さない!」 月の巫女は穏やかな口調から一転、ふつふつと怒りを露わにした。 鋭く射抜くような眼差しは、アタシに焦点を合わせている。 突然のことでアタシは身が竦んで、足が石になったように動かない。 月の巫女の深海の底に眠る黒真珠みたいな瞳から、白銀の光が放たれた。その煌き に一瞬目が眩んで瞼を閉じてしまう。 ヒュン!と空を切る音がして、アタシの頬を何かが掠めた。 月の巫女の目線と平行にして飛んできた矢は、闇の中へすぐさま吸い込まれていった。 数秒遅れてはるか背後の壁に、物が深く突き刺さる音がした。恐ろしい飛距離と風圧 だけで肌を切る威力に、アタシは直立不動のまま戦慄していた。 やっとのことで一筋の赤い線が走った頬に手を当て、痛みの元を指先のぬめりで再確 認して顔をしかめる。 (くそ―ッ、アイドルは顔が命なのに、アタシの珠のお肌に瑕をいれやがって!) 一本目は脅し。二本目から確実に命を狙われる。 アタシはごくりと唾を飲み込んだ。 弦をかき鳴らすような鮮やかな手つきで、次々に矢を番えては打ってくる月の巫女。 アタシは反撃の隙も与えられず、狩りの獲物にされた野兎みたいに逃げ回るしかない。 反対側の壁際まで追い詰めた月の巫女は、悠然と弓を構えアタシの喉元に矢尻を突き つけた。万事休す。 床にへたり込んだアタシは、右掌を軽く振って矢尻を制して降参の素振り。 「ちょ、ちょーっと、タンマ。今日はアンタと七の首の主演する芝居だったんでしょ? せっかくの晴れ舞台、ぶち壊しちゃって悪かったと思ってるわ。でも、言い出しっぺ はアタシじゃなくて三の首なのよ」 バカ筋肉のヤツは図体でかい癖して、やたら逃げ足だけは感心するほど速い。まあ、 あのこわーいシスターのお仕置きに小さい頃から逃げ回ってたら、当然なんだけど。 最初に学内荒らし回ってたのはアイツなのに、結局最後まで孤軍奮闘したの、アタシ じゃないの。ま、独壇場だったから嬉しいんだけど、調子こいてたらアタシひとり逃 げ遅れた。 「そりゃ、おふざけが過ぎたと思うけど…アンタの王子様役をたらし込んだりしたし。 でもアレ、本気じゃないのよ?坊やだから、ちょっとからかってみただけなんだから。 それもアタシ乗り気じゃないのに、二の首に無理矢理指図されて…」 両掌を頭上で合わせてひたすらペコペコ。ついでに瞳うるうるの演出もサービス。 悲しいかな、「長い物に巻かれろ」な芸能界の処世術がしっかり身についてる。 我ながら名演技だと内心自分を誉めてやりたい、そんなアタシの必死の哀願に、 さすがの月の巫女も心打たれたのか、弓を取り下げた。不敵な笑みは浮かべたまま、 でも心なしか表情が少しだけ緩んでいる。 泣き落とし作戦成功。嘘の泣きべそかきながら、アタシは心の中で舌を出した。 「油断したな!」 アタシは脚を振り上げて、月の巫女の腕から弓を蹴飛ばした。月の巫女が手首を押さ えて怯んだ隙に、落下した弓へ跳びついて思いっきり踏んづける。弓はあっけなく二 つに折れた。 「ざまぁみろ、飛び道具さえ封じりゃ、こっちのもの……」 勝利の笑顔で振り向こうとしたアタシは再び凍りつく。首筋に当たる刃物の冷たくて 鋭利な感触。アタシの頚動脈へぴたりと懐刀を突きつけながら月の巫女は、相変わらず 余所行きなスマイルを絶やさない。 「貴女、大根役者ね。声だけで演技してるわ、少しも心が篭もっていない…」 「な、なぁんですってぇ~ッ!!アンタこそ、トーシローでしょ?たかが高校の演劇 程度でちやほやされて、思い上がってんじゃないわよ!」 猿芝居が見抜かれて悔しかったので、吠え面かいてみせる。 「別に私は今回のお芝居に入れ込んでいたわけではないのよ。不本意な出演だったの だし、むしろ貴女たちが邪魔してくれたことに、せいせいしている…。本番よりも台本 の読み合わせの方が大切だったのだから」 「な?どういうことよ、ソレ?」 だったらアタシやられ損じゃない。それに、多くの照明と注目浴びるヒロイン役なんて 誰でもできるわけじゃないのに。こぎれいな顔立ちしてんのに練習程度で満足だなんて、 おかしなヤツ。 「四の首。貴女の本当の罪を教えてあげましょうか?」 口の端を吊り上げて悪魔のような笑顔を零した月の巫女は、アタシの口元を片手で 掴む。顎を上向きにさせられ、言葉が言いづらい。骨が砕けそうなくらいの余りの 力強さに唇の形が歪んだ。 アタシはとっさにショートパンツの後ろポケットを探った。 あった、口紅ミサイルの最後の一本。それを掌で覆い隠すように取り出し、この女 の背中から狙い撃ちしようとした――が、それも手刀であっけなく落とされる。 ついでに数回頬を平手打ち。天井が高く、広い物静かな聖堂内の空気を震わすほどに、 アタシの肌を打つ音は冷たく響いた。 月の巫女は床に転がった口紅を拾い上げ、疎ましそうに眺める。 「こんな品の悪い色の口紅では、キスの味なんて分からないでしょう?それに騙され る男は愚かだわ」 「ふん、七の首は失敗したけど、アタシの色仕掛けで落ちないオトコはいないわ。 アタシの熱いキスでもっと迫れば……」 「本当に愛しい人との口づけは、甘い蜜の味がするの」 月の巫女は頬をいくばくか紅潮させ、何かを思い出すように目を伏せた。 こんな時に自分の言葉に酔いしれて、センチメンタルに浸らないでよ。 アタシは口で言い負かす戦術に出てみた。 「アタシが恋も知らないお子ちゃまだって、馬鹿にしてんの?もう立派に大人の オンナ。何人ものオトコと寝たことあんだから…」 見得を切るためとはいえ、自分で古傷に塩を塗ってしまう発言をしてしまい、胸が えぐられたように痛む。舌戦ってのも案外難しい。言葉はカミソリで、一歩間違う と自傷になる。 「身をひさいで…生活しているなんて……」 「アンタみたいなお嬢様に、アタシの苦労の何万分の一でも分かるかっつーの!売 れる為にはどんな手段も選ばないのがプロってものよ。夢が果たせるなら、悪魔に 魂売り渡したって構わない!」 「その根性と覚悟だけは認めるわ。……それで、オロチの手先となった貴女は、果 たして成功を手に入れたのかしらね?こんなところで油売っている場合?」 「ぐっ!」 憐憫と軽蔑とをないまぜにした面持ちで、アタシを見つめてくる月の巫女。 これだから、口の達者なヤツは嫌だ。口喧嘩では一生勝てっこない二の首も苦手だけ ど、コイツは汚れていない分もっと嫌。 仕返ししてやりたいけど、何をしても相手が一枚上。 圧倒的に形勢不利な状況に、アタシは睨み返すぐらいしかできない。 月の巫女は同じ目線に屈みこんで、アタシの敵意の視線を真正面から受け止めた。 「そんなに膨れっ面をしていては、アイドルとして形無しではなくて?」 いきなり月の巫女がアタシの口へ唇を寄せようとしたので、慌てて顔を背ける。 「やだぁ!女同士でなんて……助けて、レーコ…」 なぜかこんな時に、いつも憎まれ口の漫画家先生の顔が思い浮かぶ。 アタシの声を耳にして、月の巫女は驚いたように目を見開き、ふふっ、と小気味 よく笑う。からかわれたのだと気づいて、アタシは頭に血が上り、頬は赤く染まる。 「…欲しいものは未だ手にしていない。貴女も私も似た者同士だったということね。 安心して。命までは奪わないわ……」 アタシを突き飛ばして月の巫女は、懐剣を振りかざした。 一閃のもとに、これまでの格闘でボロボロに擦り切れていたアタシの衣装は、細かい 布切れとなって紙吹雪のように散る。 「いっそのこと、大神ソウマを誘惑してくれれば良かったのに…オロチはオロチ同士 仲良く手を携えていればいいのに…」 さも口惜しそうな顔で、恨めしげな声でアタシを見下ろして呟く。 アタシは慌てて裸になった胸を両腕で隠した。いつも露出度高いけど、アタシだって 人並みに羞恥心は持ち合わせている。恥ずかしさで気は動転し、相手の真意が測りか ねて混乱した。 「な、なに言ってんの?!アイツはアンタと陽の巫女を救っている恩人でしょ?なん で七の首のこと嫌ってんのよ?恨みでもあんの?」 「オロチの貴女にその理由を教える必要はない……ただ、私の大事な姫子を苦しめた こと、泣かせたことの償いはして貰うわ」 (そうか、コイツの弱点、陽の巫女なんだ。だったらドールでもう一度陽の巫女の 分身作って油断させれば、こっちのもの…―。) アタシは片腕で胸を覆ったまま後ろに飛び退いて、月の巫女との間に十分な距離を つくった。 アタシの策を先回りして読んだ月の巫女は、鼻であしらう様に笑って釘を刺した。 「貴女の手は全てお見通しなのよ?さっき、無数のあの子の贋物を見破ったのは誰か 忘れたのかしら?お芝居の下手な人は、人真似も下手なのね」 「な、ナニよ。あんな犬っころみたいな平凡な小娘、アタシのお得意分野じゃないん だから、出来が悪いの当たり前……ぎゃっ!」 アタシの文句が終わらないうちに、間合いを詰められ、左頬に張り手が炸裂する。 喉元に両掌を当ててギリギリと締め上げられた。とても普通の少女の、いや人間の力 とは思えない。 鬼気迫る表情で月の巫女は、腹の底から力を込めた声で言い放つ。 「たとえ姿形はそっくりでも、貴女なんかに真似できるわけない…!!…姫子の良さが! 私の好きなところが!あの優しい光が……!」 七の首はアタシの術に戸惑っていたけど、月の巫女にとって陽の巫女のドールは踏み絵に ならないらしい。それに今じゃ本体いないしコピーで騙せるヤツじゃないってとこまで、 考えが及ばなかった。とはいえ、月の巫女が抱く特別な感情についてのアタシのアテは 外れたわけじゃない。お惚気話はたくさん!って言い返してやりたいけど、首が圧迫され て言葉が出ない。呼吸も苦しくなる。 (このまま喉を潰されたら、歌手人生おしまいだ。そうなったら、もう生きている意味 なんてない――) アタシは必死にもがいた。やっとのことで月の巫女が頸を絞める手を外すと、アタシは うずくまって喉を押さえ、ゴホゴホッ、とみっともないカッコでむせた。 週末には新曲のレコーディング予定だったのに、おじゃんだ。 首には赤い痣が浮いていた。 「本気で人を好きになったら判るでしょう?何処が好きなのか?」 アタシの左胸に手を当てて、リンゴを片手で握り潰すみたいに乳房を鷲掴む。 その意外な温かさと鼓動とに、月の巫女はおや?という顔をした。 「オロチはもはや心のない人外の者だと思っていたのに…ちゃんと血は通って いるのね」 「アタシだって元は人間だったんだから。ガラクタ人形じゃないわよっ」 「そう…なら、それなりに痛みも感じるわね。愉しませてくれそうだわ」 冷酷な笑みで口元を結ぶ月の巫女。アタシを床に押し倒して、体重を乗せて動き を封じた。アタシの首筋に舌を這わせて鎖骨まで下ろすと、肩に大きく噛みつく。 万策尽きたアタシは、もはや抵抗を忘れて身を任せるしかなかった。逆らったら 殺しはしないが喉を潰す、という暗黙の脅しがアタシを縛っていて逃げられない。 身体をいたぶられているうちに、アタシのおぞましい記憶が甦る。 こんなふうに、自分の歌手生命を守るために愛もなく男と一夜を過ごした昔。結局、 一時的にはヒットしたけどあれからさっぱり。あのあとプロデュサーにも捨てられて ……アタシの心は荒み、闇に堕ちオロチの一員となって、世界への復讐を誓ったのだ った。 月の巫女の手は下半身へ伸び、アタシを最後に覆っていた一枚の上へ辿り着く。 閉じようとしたアタシの片足を膝で踏みつけて、強引に股を開かせた。布越しに 刳り型へ指を添え、焦らす様に強弱つけてなぞり出す。 アタシは思わず呻き声に近い音を洩らした。 「フフフ…貴女、いい声出すのね…もっと啼いて貰おうかしら」   嗜虐することに快楽を覚えた月の巫女は、アタシを攻撃する手を休めなかった。 絶対にコイツの愛撫で気持ちよくなってやるもんか、歓喜の声なんて叫んでやる もんか!って、必死に歯を食い縛って耐えていたのに。 男の乱暴な手つきとは違って月の巫女のそれは、うっとりするほど優しくて。 アタシの身体は意に反して、腰を弓なりに反らしたり、艶っぽく喘いでみたり、 まんざらでもないという反応を伝えてしまう。甘い疼きが脳を刺激して、アタシ の興奮は高まる。じわりと淫らな液体が窪みから滲み出て、それがさらに相手の 愉悦を引き出している。 月の巫女は例の口紅を再び手にして蓋を開け、アタシの顔に近づけた。 企んだような眼つきで、リップをくるくる回して出し入れしている。 「ねえ、やはり、この色は貴女の唇にはふさわしくないわ……もっと、いい場所 につけてあげる」 月の巫女はアタシのパンティーを剥ぎ取って、あろうことかオンナの部分にリップ を押しつける。もちろん粘液でべとべとになっていて、うまく塗れるわけない。 蝋を引いた紙の上に水彩絵の具の色を置いてるようなもんだ。 外陰部をそうやって何も描かずに動いていたリップは、アタシの奥へと侵入してくる。 月の巫女は襞の抗力をものともせず、一気にそれを中へ突っ込んできた。 「いやぁ!…ああッ!……痛ッ!」 アタシの下腹部に凄まじい痛みが走る。悲鳴に近い叫び声が響く。 もはや我慢する余裕なんかなかった。 大粒の涙が堰を切ったように、瞳から溢れ出る。 月の巫女は容赦しない。口紅を持つ手首をくるくる旋回させたり、あちこち角度を 変えて、刺激を与え続ける。 アタシはさんざん泣き喚いた。 リップは最大限の長さまで伸びて、アタシの一番奥の壁にぶち当たった。執拗に内部 を責め苛んだ末に、口紅の武器を月の巫女は乱暴なやり方で取り出そうとする。 アタシの肉壁はその異物を捕らえて離そうとしなかったので、リップは中で途中から 折れてしまった。 中に残ったリップが意思を持ったように蠢いて、まだアタシを犯し続けている。体内 に埋め込まれた弾丸みたいに、アタシを鋭く貫いて全身を痺れさせる。アタシは身悶 えしながら床の上をのた打ち回る。 月の巫女はルージュの大きく欠けた口紅を満足気に眺めて、放り投げた。 妖しい微笑みは決して崩さない。小意気に折り曲げた指に顎を乗せて、アタシの演じる 痴態を、愉快そうに見下ろしている。 「フフフッ…滑稽な姿ね。いい見せ物だわ」 侮蔑の眼差しと甲高いせせら笑いは剣先となって、アタシの心をズタズタに切り裂いた。   壷口から滲み出る蜜とともに異物は流れ出てきそうで、出てこない。そのもどかしさ がアタシの不快を強くする。 アタシは余りにも気持ち悪くて、自分で指を突っ込んで取り出したい衝動に駆られる。 が、これでは敵前で自慰をお披露目してるようなものだと、思い留める。 それを見咎めた月の巫女は、下腹へ伸ばしかけたアタシの手を導いて、揃えた二本の 指先を捩じ込んだ。飢えた鯉の口みたいに、アタシの下の口は指に吸いついて奥へ飲 み込んでゆく。 「ほら遠慮しなくていいわ。さあ、もっと踊り狂ってごらんなさい」 月の巫女はアタシの掌に膝頭を当てて、時には揉むように、時には蹴り込むように 何度も押した。 一押しごとに中を穿たれ、アタシの身体は激しく狂おしく揺れた。リップの欠片と 自分の指との二重の蹂躙は、苦痛を恍惚へと変えて、アタシを快楽の極みへと押し 上げた。 指の栓が抜かれた時、アタシの中で醗酵したいやらしい液体が床を濡らした。 自分の手を殆ど汚さずにアタシを陵辱し、視姦し尽くした月の巫女は、アタシを お仕置きから解放すると勝ち誇った笑みを浮かべる。 「今日は楽しませて貰ったわ。これに懲りて、陽の巫女に手出しはしないことね」 意識が朦朧とする中で、月の巫女がアタシから遠ざかる靴音が、耳にはしっかり届いた。 アタシは悄然と床に這いつくばって、それでも負け惜しみだけは忘れない。 「……くっ…今度は月の巫女、アンタを泣かしてやる……憶えてろ」 聞こえないように声を潜めたつもりだったが、地獄耳の月の巫女は歩みを止めた。 背を向けたまま顔の4分の1程度分こちらに見せて、涼しげにアタシの毒吐きを受 け流す。 「ぜひ、そうしてちょうだい。それと…名女優は迂闊に涙を流さないものよ。感情 を抑えるのに慣れてしまうと、本当の涙さえ見せ辛くなってしまう、大好きな人の 前ではね」 どこまでも冷静な口調が小憎たらしい。 けれど、この月の巫女の陰りある笑みや冷酷さに、アタシは不思議と親しみを覚えた。 聖壇の前で立ち止まった月の巫女は、制服のスカートのポケットから髪留めを取り出し て掌の上で転がし、思いつめた顔をして握り締めた。 「これは罪の証……私が姫子に初めてついた嘘……姫子、ごめんなさい…」 その拳に空いた方の手を重ねて、許しを請うように両膝を突き、深く頭を垂れた。 ステンドグラスからは月光が降り注ぎ、懺悔する少女を明るく温かく包む。 「私の本当は誰にも教えない。私はあの子の為に笑顔の仮面を被り続ける。この先、 どんなに闇を背負っても……あの子を抱く手を血に染めても……」 月の巫女はキリストの磔刑像を眺めて、真顔で自分に言い聞かせるように独り言を洩 らした。 それから最後にマリア像みたいな優しい顔つきを残して、踵を返す。 仰向けに寝転んだままのアタシは、瞬きひとつせずに、その後ろ姿を見送った。 窓枠が描く十字型の影が貼りついたその背中には、明らかに今宵の満月よりも大 きく欠けた光るものが昇っていた…――。 月の巫女が静かに扉を閉めると、アタシはどんな光も射さない暗黒の淵沼のような 空間に呑み込まれた。 敗北感と極度の疲労とで打ちのめされたアタシは、堂内にじっと横たわっていた。 頭の中にいろんな考えが駆け巡る。 (月の巫女は最初からここに来る予定だった? そういえばアタシ、なんで学内でぐずぐずしてたんだろ。 ロボで学園破壊しなかったのも、アイツがどっかに居たから?別に落ち合う約束 なんてしてなかったけどさ……) こんなカッコじゃうっかり外に出歩けない。何て惨めなアタシ。 わずかでも明るい所を求めて、聖壇の前まで這っていったのに、窓から望む月は すでに黒雲に隠されていた。 一筋の光さえ、アタシを照らさない。闇に堕ちても救いの光は与えられない。 一点の黒点でも宇宙全体の暗黒で被い、開いた傷口には別の血で洗い流す、それが オロチの悲しい性。 寝そべったまま見上げた天井は異様に高く感じられる。 世界はアタシを拒んでいる。 空を掴むように手を差し伸ばしながら、アタシにはいくらあがいても、届かない物が いくつもあるのだと思い知らされた。 不意に悔しさなのか、寂しさなのか分からない感情が湧いてきて。 それは怒涛のように胸をつき上げ、瞳から赤黒く滲んで、零れ落ちた。 涙が床に水溜りつくるほど、アタシは背を丸めてひたすら嗚咽を洩らし続けた。 涙目を覆っていた腕を下ろすと、アタシの上に何かが影を落としていた。 目が乾くにつれて、その輪郭がくっきりしてくる。 「――…随分…こっぴどくやられたのね……」 聞き覚えのある掠れがちな女の声。 丸縁眼鏡で伸びきった流行遅れなセーターを着込んだ少女が、秋物のコートを腕に かけ、物憂げに佇んでいる。レンズが曇っているので、余計に無表情な印象を与える。 「…加勢にくるの遅い……」 アタシは真っ赤になって顔を背けた。泣きっ面とあられもない姿が恥ずかしくって、 まともに目なんて合わせられない。八つ当たりだと分かっていても、嫌味をいう自分が 我ながら情けないったらありゃしない。 「サイン会……思ったほど人がいて……それに編集から電話……」 アタシの恨みがましい小言も軽くかわして、レーコは淡々と単語を並べる。 こーゆう、漫画の吹き出しみたいな短く区切ったような説明不足の喋り方、何とかなら ないかねって、いつも思う。まともに一般人と会話成立しないし、ヲタクが喜びそうな お約束のセリフと妄想でしか、コミュニケーションとれない人種。絶対、アタシはそっ ちの世界には縁遠いって思っていた。 けれど、今はただレーコの寡黙さがありがたかった。 いつも毒舌家なのに、こんなレーコは珍しい。 ほんのり嬉しいイレギュラーだ。 レーコは屈み込んで、アタシの臍から下にかけて手を当ててさすった。 「ちょっ…と、ナニすんの?!」 アタシはぴくりと震えて、とっさに身構えてしまう。 辱めれた身体はちょっとした刺激にも敏感になっていた。 「……無理に取ろうとすると、傷つけるから……私のマンションのお風呂で…… 湯水の中なら出すの…痛くない……」 一糸纏わぬ姿に近いアタシを安心させるように肩を抱き、背中からコートを掛けて くれた。丁寧にボタンを掛けて、秋の冷気を締め出すように上から抱き締める。 レーコの腕の輪と体の内側から込み上げてくる喜びとで、アタシの胸は締めつけら れる。冷たくてドス黒いものに染まっていたアタシに、温かい血が流れた気がした。 アタシはレーコの胸に顔を埋めて、子供のように泣きじゃくった。 最初は悲しくて、けれどそれを上回るほど嬉しくて。久しぶりに瞼を熱くして心から 流したアタシのきれいな涙だった。 「……今度戦うとき…二人で……原稿依頼断るから……」 目頭を拭いながら、アタシはうんうんと頷くしかない。 はっきりと口にしないけれど、一人で戦わせて悪かった、駆けつけられずにごめん って意味なんだろう。 アタシはこういうレーコの曖昧な言葉を補うのが、実は好きだ。簡潔なセリフの中 に読み込まれた心をいい当てっこするのが、わくわくする。それで、さんざん喧嘩 もしてきたけど。 子供を宥めるように、レーコはアタシの頭を撫でてくれた。 右側のツインテールはゴムが緩んで、解けかかっている。毛先は涙で濡れて 埃を吸っていた。いつもは神経質なくらい鏡の前で結わえ直すのに、今は気 にならない。 レーコは優しくアタシの髪に触れ、重く垂れた右の髪束に指を通し、指で摘ん でテールを作った。後ろで一本に括るしか能がないレーコがやってくれても、 きっと左右アンバランス。でも怒る気になれない。 アタシはコートの襟を立てて首を隠そうとした。レーコはアタシの手を優しく 払って襟元を広げ、赤く腫れた喉を軽く撫でて、子猫の舌みたいに舐めてくれた。 ちらりと覗いた首の付け根の歯型の痕にも優しく口づける。 「ここ、…ホワイトかけて消す…?」 「その冗談、あんまり笑えない」 わざと拗ねてみせたのは、内心照れ臭かったから。 アタシはもう確信している。 今晩はレーコがペンだこだらけの指で、気だるそうだけど熱い吐息で、柔らかい唇 で、アタシの瑕を癒してくれるんだと。 レーコは眼鏡の鼻止め部分を指先で押し上げた。 度数のきつい厚めのレンズに隠されていた大きな瞳が、アタシを捉えていた。 それが分かるほど顔が近づいて、アタシたちは唇を重ねていた。 (口紅ひいてなくて良かった――。) ほろ苦い涙で濡れていた素肌の唇には、レーコの口づけはなおさら甘く蕩ける ように感じられた。 【完】  
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影巫女(かげみこ) 生まれながらにして超能力を使うことができる女性の総称。 白河町では、気伏神社で口寄せや千里眼、心を詠む能力がある女性たちを巫女として働かせていた歴史があり、 占いや霊祓いをして生計を立てていた。 ただし、影巫女の中で長生きした者はほとんどおらず、夜水還や借身の儀式などで若くして命を経つ運命にある。 現在生き残っている影巫女は数人程度と言われている。
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別名:巫女の人 安価『巫女』 『巫女』続き 『巫女みこナース』 『神社に属し、神楽を舞ったり神事に奉仕して神職を補佐する女性』 安価『斧女』 安価『尼』 安価『待つわ』 安価『禁じられた遊び』 『巫女会長』 安価『かんなぎ』 『一億と二千年前から・・・』 『熟成味噌』 『初音巫女』 『クリームシチュー』 『平日の昼間は恐ろしい』 安価『そば粉』 安価『乳搾り』 安価『縁日』 安価『破れた下着』 『久しぶりの巫女もの』前編 『久しぶりの巫女もの』後編
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・女性のみで構成された特鬼隊をサポートする呪術者集団。 本部でのオペレーター役の「巫女隊神楽組」と現場での後方支援役の「巫女隊舞姫組」が存在する。 巫女隊概要 タグ:ぴく妖キャラ、巫女隊 所属組 名前 読み 性別 属性 作者 備考 神楽 真弥 女 水 石蕗 緑ん 神楽 山田 いざなぎ やまだいざなぎ 女 火 ぶなしめじきのこ 神楽 三池 玄明 みいけ はるあき 女 金 ほっけ 神楽 すみれ すみれ 女 土 ほっけ 神楽 信楽 茶碗 しがらき ちゃわん 女 土 フランス 神楽 銀鏡 玉葉 しろみ ぎょくよう 女 水 がたか 神楽 馬枝 めえ 女 土 kiho 神楽 山田 あおぞら やまだ あおぞら 女 水 ぶなしめじきのこ 舞姫 千柚子 ちゆこ 女 土 わこ 舞姫 虎香 ここう 女 金 色酉 舞姫 みょう みょう 女 火 沙希 舞姫 九条 冬子 くじょう とうこ 女 水 山田犬